2020年2月6日木曜日

全ての人は「ハゲ」である

東京理科大1年のアシスタントアドバイザーの福田です!
今日は数学ⅡBで習う数学的帰納法を使って
『全ての人は「ハゲ」である』・・・(A)
誤った証明を紹介します。

①髪の毛がゼロ本の人は明らかに「ハゲ」である。
②「ハゲ」の人に髪を1本足しても「ハゲ」である。
∴数学的帰納法により全ての人は「ハゲ」である。
 
この証明のおかしなところを少し考えてみてください
まず、「ハゲ」の定義がそもそもあいまい(客観性がないつまり主観が入る)なので、
そこをはっきりさせないと、上の議論はすべて意味を持ちません
「ハゲ」の定義を人間はみんな「ハゲ」なんだ!
って定義すれば強引ですが、もちろん(A)は正しくなります。
「ハゲ」の定義を、髪がk 本以下の人は「ハゲ」、k+1本以上の人は「ハゲじゃない」と定義します。すると②が成り立たなくなるので、(A)は示せません。

 
つまり何が言いたいかというと、定義をしっかりすることは数学においてとても大切
ということです。
定義があいまいな状態では、数学という学問は使えません
このことは今、数学を頑張って勉強してるみんなにも言えることだと思います。
闇雲に問題集の問題を解く前に、今一度教科書の内容をしてみてください!