2020年12月20日日曜日

水は電気を通すのか!?

こんにちはアシスタントアドバイザーの大石です。慶應義塾大学理工学部3年です。
最近、研究室の面接があり、合格できたかどうかドキドキしています。

さて、最近ツイッターで見たのですが、水って電気を流すのでしょうか。
水は電気タイプに弱いという通念がポケモンをはじめとするゲームの鉄則みたいなところがありますけど...

もしかしたら化学を習っている人は聞いたことがあるかもしれませんが、真水は電気を流しません。
純粋な水タイプは電気タイプに強いのです。
ただしこれは真水、と書いたように不純物を含まない水に限ります。
なぜそうなるのか、食塩水を例として水に電気が流れる仕組みを説明したいと思います。

食塩水と真水の違いは何でしょうか。
それは食塩水にはNa+とCl-のイオンが存在することです。
このイオンが水に電気を流すときに重要な役割を果たします。

この食塩水に電極をさした状況を考えてみましょう。
陰極にNa+が、陽極にCl-が集まるのが分かると思います。
そうすると陰極ではNa+に対して電子が供給され、陽極にCl-から電子が供給され、電子が移動します。
このようにイオンが電子の授受を助けることで、水を電流が流れるのです。
したがって真水ではこのイオンが存在しないため、電気が流れないということになります。

もしかしたら真水に電流が流れないことを知らない人もいたかもしれませんが、日常生活では不純物を含まない水は基本的に存在しません。水は本当は電気を流さないんだ!などというとヤバい奴認定されてしまうかもしれません。豆知識を披露するときは相手とタイミングを選びましょう!