2022年2月5日土曜日

食い逃げは何罪?

こんにちは!早稲田大学法学部2年の石山です。

まずは皆さん共通テストお疲れさまでした。私大や二次試験に向けて各自頑張っているかと思います。僕も入試関係について何か書こうと思いましたが、他のAAの方々が言いたいことをほとんど代弁してくれているので、今回は自分が法学部ということで、少し法律についてお話ししたいと思います。

皆さんは食い逃げと聞い何の罪に問われると思いますか?
食べるだけ食べてお金を払わずに逃げているため、窃盗罪かなと考えるのではないでしょうか?
実はそうはなりません。窃盗罪は他人の物やお金といった「財物」を盗んだ場合に適用されるものなのですが、食い逃げの場合、食べた物は「財物」としては扱われず、代金を支払うという義務を逃げることによって免れたという意味で「利益」の窃盗と考えられています。窃盗罪にはこの「利益」窃盗は該当しないので、食い逃げを窃盗として処罰することはできません。
基本的には代金を支払うという責任(債務)を未だ全うしていない(不履行)をして民事上の罪に問われますが、財布を持っていないことを知って食べた場合など端から払う気がない時は、代金を払ってくれると信じて料理を提供した店員を騙したとして詐欺罪に問われる可能性があります。詐欺罪は窃盗罪とは違って、上で述べた「利益」の詐欺を罰するとしているので、食い逃げはもちろんキセル(無賃乗車)も場合によっては罰せられてしまいます。

こんな感じで少し難しい話ですが、ためになったのではないでしょうか?法学部ではこの他にもいろいろな法律について学べるので、学部選びで悩んでいる方で少しでも興味を持ってくれたのであれば、法学部もぜひ検討してみてください!